ホルンの修行
−−その驚くべき実態−−
XはVPOのセクションに自分の音を重ねる体験をしてVPOのホルンのことを結構
いろいろ知ってしまった積もりでいる。VPOのホルンはとにかくピッチが低い
のである。あれだけ炸裂していても全体のバランスにさほど影響をしないのは
ひとえにピッチが低いためなのである。これは実際にウインナホルンを常用し
てみて認識を新たにした。ウインナホルンを本来の奏法で演奏すれば絶対に高
くなど吹けないのだ。弦楽器と不思議な融けかたをするのは実はピアニッシモ
でも音が割れていることとも関係があるらしい。ベルガー、ヘグナー、トム
ベック、ヤネシッツ、シュトランスキー等が率いるVPOセクションにあわせよ
うとすると彼らの隠れた「工夫」が見えてくる。録音のなかでホルンは少し
遅れて発声するが、現場では恐らくかなり早めにアタックしているはずだ。こ
んなことをしているのでXは、通常のアマオケのレパートリーならば殆どをウ
インナホルンで演奏することができる(知る人ぞ知る「High-F管」のかわりに
アレキサンダーを使用する点はVPOとちょっと違うけど)。
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