山形フィルハーモニー交響楽団
バッハ・コレギウム・ジャパンの公演でチラシを拝見。
山響も耳にしたいと常々思っていたので電話で問い合わせをしたところ、アマチュア・オケと知りビックリ。立派なプログラムですね。
最初に、これは!と感じたのは、電話に出られた楽団員さんの爽やかな対応。プロ・オケの事務局より遥かに素晴らしい。
これでもう、貴楽団の様子が拝察されました。
演奏会場での雰囲気も、すっかり市民に溶け込んで心の交流が出来ているなあ、と感じました。
聴衆も、子供も含めて良く集中して聞いていました。
山形に来て体感する、文化度の高さが此処でも出ていましたね。
私は仙台フィルハーモニークラブ(仙台フィルのファン組織)に所属して居りまして、コントラバスの河野さんが出演されているのをうれしく思いました。
演奏も勿論、大満足して帰途につきました。
“フィデリオ”は出だしこそ危なっかしいところがあったものの、きれのいい疾走感が見事でした。
ブラームスの第1楽章まで楽器がまだ暖まって無かったのか、第2楽章から音にも油が乗って来ましたね。
オーボエ・ソロは美しかった!
それにしても、千住さんの感情移入は凄かった。
皆さんの気持ちに応えられたのでしょう。
マーラーはどうしたのでしょう?
前半とは違うオケのように、より一層素晴らしかった!
練習量の違いということでしょうか。
コン・ミスと第2ヴァイオリン・プリンシパルの方たちは、弾き姿をみているだけでも曲を良く理解し、アーティキュレーション・フレージングを自信を持って表現されている様子が窺えました。
第3楽章はCDでの“ながら聴き”ですと、つい、すっーと通り過ぎてしまいがちです。
この晩のように一つ一つのエピソードを念入りに並べられることにより、マーラーの複雑な要素が凝集されている楽章なんだ、ということを気づかされました。
これが最大の収穫。
モミヤマさん(仙台フィルもお世話になっています)も全曲を通してきっちりと振られていたことが、このような成果になったのでしょう。
アマ・オケだから?としたら怪我の功名、といったら怒られるでしょうね。
第4楽章。当然、皆さん力が入られたでしょうからそれはそれは見事なものでした。
特に気にいったパートにはブラヴォーを叫びましたが届いたでしょうか?
なかでも素晴らしかったのはティンパニ!
俊敏なレスポンス。見事な音。思い切りのいい打ち込み。
ブラヴィッシモ!!でした。
山形での素敵な夜は永く記憶に残るでしょう。
また聞かせてください。
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